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56. 飛んでイスタンブール -エッセイ

[飛んでイスタンブール]

この題名を見て、かつて大流行した歌を思い出す人も、もう少ないかもしれない。
と、余談はさておき、私の今年の一大イベントとしては、トルコ旅行に行ったことである。かねてから行ってみたい国の1つであったが、友人が勤続何年目かの長期休暇が取れることになったため実現した。
トルコの中でも行ってみたい場所は沢山あったのだけれど、日数が1番短いパックの、カッパドキアとイスタンブールに行くツアーに参加した。
カッパドキアはテレビの旅行番組やガイドブックで見たことはあったが、実際の奇怪岩は感動であった。自然の偉大さに感動した。
そして、カッパドキアから飛んでイスタンブールへ。ここで生涯思い出に残るであろう一日があった。
行程の中で自由行動の日が一日あった。計画性の無い私と友人はガイドブックをみて、「ぶらぶらと回ろうか・・でもどこに行ったら良いのかな・・」などと話をしていたところ、同じツアーの中でも、旅行慣れされているパワフルな70歳代女性Oさんと50歳代女性Sさんから、「どうせなら4人で一緒に回りましょうよ」とお誘いを受けた。そしていざ当日、Sさんのたっての希望で「カーリエ博物館」という、大概の旅行社のツアーには入っていないけれど、素晴らしい壁画が見られるモスクに行こうという事になった。
まず、最寄りの地下鉄に降りる所までは出来た。しかし、地下鉄から博物館までの道が、行けども行けども分からない。地図を見て歩いているのだけれど、どんどんハーレムのような怪しい地区に入ってしまい、抜け出せない。そうしているうちに、博物館の門限の17:00になってしまった。「どうする・・帰ろうか・・」「いや、ここまで来たら何が何でも前まで行って見ましょうよ」と話し合いの結果、頑張って探してみることになった。地図は頼りにならないことが分かった。英語も通じないため、地元の人に「カーリエ?」の単語のみ伝え、指差しした方に歩くということを延々と続けた。そんな時、目の前にそれらしき建物がポッカリと現れた。「ちょっと、これじゃないの?」「でも、もうやってないでしょう」「いーからとりあえず聞いてみましょうよ」・・・「えっ、まだやってるって!サマータイムで19:00までやってるらしいわよ!キャーうれしい!」という訳で、中に入ることができた。
中の壁画は、素晴らしかった。どうしてこのように現在まで保管されているのかが、不思議だった。館内を見ていると、「どこから来ましたか?」と40代(想像するに)男性のトルコ人がたどたどしい日本語で話しかけて来てくれた。怪しい人だったらどうしよう・・大丈夫かな・・と私と友人はドキドキし不安に思ったのだが、同行者2名は全くそんなことも考えなかったようで、和気あいあいと質問をしてお話を始めていた。そして、気がつくと私たち5人は外で一緒にお茶など飲み、日本の事やトルコについて団欒していた。実は、このトルコ人男性Aさんは、他の館の責任者で、今日は手伝いに来ているという事であった。
「じゃーそろそろ帰りましょうか」「どうやって帰るか分からないけれど、まぁ、また歩けば何とかなるでしょう」等と話しをしていたら、Aさんが「私もこれから仕事でバスに乗るので一緒に行きましょう」と言ってくれた。バス停まで行き、(このバスが待てど暮らせどなかなか来なかったのだが)Aさんはイライラすることもなく、一緒に待ってくれた。そして、バスが来たら、私たちのホテルの方向のバスに乗り一緒に下りてくれ、安い食堂を教えてくれた。「せっかくだから、一緒にお食事しましょうよ」とOさんがお誘いしたのだが、「私は仕事があるので、ここでお別れします」と言って立ち去った。
私たちは感動した。実際は近くで仕事があったわけではなく、私たちが迷わないように一緒にバスを降りてくれたのだと思う。私たちが日本にいて逆の立場だったら、ここまで親切ができるだろうか・・そんな事を4人で話した。見たかった博物館が見られたことは、もちろん感動だったのだが、異国の地で暖かいもてなしを受けたことはいつまでも忘れないだろう。Aさんと共にバスを待った時に見た夕陽や街の風景は、今思い出しても心が温かくなる。
そして、今回の旅行で改めて感じたのは、「おばちゃん」度が高い人ほど、旅行は楽しめるという事。OさんとSさんの辞書には「恥ずかしい」とか「遠慮」と言う言葉は無いのだと思う。これは「おばちゃん」の特権である。私も早く「おばちゃん」のお仲間(年齢的には既にお仲間になっていると思うが)になって、またこのような旅をしたいと思った。
  1. 2011/04/04(月) 10:27:03|
  2. エッセイ

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